1970年、確かこの年、光明養護学校は小中高と全学、木造校舎から鉄筋コンクリートに新改築が終わった。
それと同じに教員の定年退職者が多く出たこともあり、特に小学部に新規採用の教員が多数入ってきた。ボクは高等部二年。
いつも学校の授業や部活のようなものは15時過ぎに終わる。帰っても一人だし、父親のパートナーとの関係も上手くいってないから羽根木公園や梅ヶ丘図書館で夜がくるのを待っていた。
たまたまその日は学校のスクールバスがでたあと校庭のベンチで座ってぼぉとしていたら、色白の女性から声をかけられた。新しくきた女性教師だ。Sくんでしょと言われ適当に返事をしていたら、今度、ウチにでもご飯を食べにおいでよと誘われてしまった。ひと月後ぐらいに素直なボクはご馳走してもらおうと思い、彼女のアパートに行った。
部屋に入ったら宮本百合子全集とか代々木系の本が並んでいて、あちゃ〜と思いながら飯だけ食って早く逃げようと思った。若い先生の手料理を初めて食べたのとアルコールも少し入れたのであたまがぼぉとしてしまったんだけどこのままいると肉体オルグされてしまうのかなと思い、頭の中は性的な妄想でいっぱい、
これ以上いるとやばいと思って逃げるようにして帰った。